AI基本方針

はじめに 人工知能(AI)は、かつてないスピードで音楽業界を変革させています。AI生成コンテンツの急増と、それが引き起こす正当な懸念に直面し、Qobuzは透明性を選択しました。 この基本方針は、私たちがどのようにAIを活用し、どこに境界線を設け、ユーザーやチームに対してどのようなコミットメントを行うかという枠組みを定めるものです。 私たちの信念:AIは価値を増幅させるツールになり得ますが、人間の判断に代わるものではありません。Qobuzの本質は、これまでも、そしてこれからも「人間」にあります。それは、編集によるキュレーション、音楽的な専門知識、コンテンツ制作に表れています。

  • 人間がコントロールを保持し、AIが支援する

    私たちはユーザー・エクスペリエンスの向上と業務の最適化のためにAIを使用します。人間の判断、芸術的感性、あるいは会員の皆様との関係性をAIに置き換えることは拒否します。

    最大限の透明性

     ユーザーの皆様は、いつ、どのようにAIがQobuzでのユーザー・エクスペリエンスに関与しているかを知る必要があります。この要求は社内にも適用されます。私たちは、チームが使用するAIツールのセキュリティと機密保持の課題について、チームを教育しています。

    最終的な責任は常に人間に帰属する

    AIの支援を受けて制作されたものは、すべて人間が検証しなければなりません。無思慮な自動化や、批判的分析なしの委任は行いません。

    個人情報の保護

    企業の機密情報や消費者の情報を含む、個人および業務データの最高レベルの保護を保証するため、Qobuzはこれらの高い基準に適合するAIツールを使用することを約束します。

    規制を超えて

    私たちは欧州AI法およびGDPR(一般データ保護規則)を遵守します。私たちの意志は、現在の規制を超えた倫理的な最善な取り組みを採用することで、さらにその先へ行くことです。

    アーティストのためのAI vs 100% AIによる産業生産

     私たちは、本物の芸術的プロセスに役立つ場合、人間のアーティストのための創造的ツール(ミキシング、マスタリング、作曲補助)としてのAIを支持します。私たちは、真の芸術的意図なしにカタログを飽和させたりロイヤリティシステムを詐取したりするために設計された、人間の創造的介入のないAI生成コンテンツの産業的生産と戦います。

  • エディトリアル・キュレーション:100%人の手で

    私たちのエディトリアルな選択は、すべて人間によって行われています。これが私たちの特徴であり、変わることはありません。私たちのセレクションや「ニューリリース」は、エキスパートチームによって100%ガイドされた音楽との出会いを提供します。QobuzissimeAlbum of the Week、プレイリストは、エディトリアルチームによって人の手でセレクトされています。記事やレビューは人間によって書かれています。翻訳のように、これらのコンテンツをより幅広い層の人々に届けるためにAIを使用しています。

    アーティスティック・ディレクション

    私たちは、プロのデザイナーや写真家と共に独自のビジュアルを作成しています。画像バンクを使用する場合、AIを使用していないコンテンツのみを選択します。

    パーソナライズされたレコメンデーション:品質を保護するシステム

    私たちの For You (ミックス, リリース・ウォッチ, スポットライト, Qobuz名盤) は、信頼できるパートナーから提供されたメタデータを通じて、類似アーティストの選択と音楽スタイルの整合性に基づいたアルゴリズムによる推奨に依拠しています。私たちは、産業的に生産されたAI音楽の検出と排除を優先します。信頼できるメタデータや本物のアーティストプロフィールがなければ、AIによって生成された不正なコンテンツがユーザーに推奨される可能性はありません。これらの不正なコンテンツをフィルタリングすることで、人間のアーティストが当然受けるべき視認性と報酬を保証します。

    オペレーションツールとしてのAI

    付加価値の低いタスクを自動化し、サービスの効率を高めるためにAIを使用します。限定的なテクニカルサポート(文字起こし、コンテンツモデレーション、初期のカスタマーアシスタンス)、ユーザー・エクスペリエンス(検索機能の向上)、社内業務(セキュリティ、反復プロセスの自動化)。いずれの場合も、私たちは体系的な人間による検証を行います。私たちのチームは、AI支援によるすべての制作物を分析、管理し、最終的な責任を負います。

  • AIの特定の利用方法は、私たちの価値観やアイデンティティと相容れません。私たちは以下を断固として拒否します。

    以下を生成することはありません:

    • カタログを補填するため、またはロイヤリティを算出するための音楽コンテンツ。

    人間に取って代わることはありません:

    • エディトリアル・キュレーション、芸術的検証、および創造的な意思決定は人間が行います。

    • 私たちのレコメンデーションが商業目的で操作されることはありません。

    • 不正なコンテンツや100% AIによって生成されたコンテンツの宣伝は行いません。。

    お客様の個人情報を保護します:

    • お客様の検索履歴や視聴履歴が外部のAIモデルの学習に使用されることはありません。これらはQobuz独自のAI機能を向上させ、音楽レコメンデーションを改善するためだけに利用されます。

    • 明示的な同意なしにデータが商業的に利用されることはありません。ただし、Qobuzのサービスの提供や改善など、お客様のためのQobuzの「正当な利益」に基づく場合は除きます。

    お客様の機密情報を保護します:

    • お客様の情報が漏洩する可能性のある、安全でないAIツールの使用を禁止します。

    Qobuz上のアーティストの権利を保護します:

    • カタログコンテンツの抽出(「クローリング」や「スクレイピング」)、または当社のサービスやコンテンツを機械学習やAIモデルの学習に使用することを禁止します。

  • 私たちは不正行為との戦いに強くコミットしており、AI生成コンテンツおよびAI主導のストリーミング活動に関して「ゼロ・トレランス(許容ゼロ)」の方針を適用します。私たちの対策には以下が含まれます:

    • AI生成コンテンツの検出・監視システム(開発中)および不正ストリーミングパターンの監視(実施中)。

    • 問題が特定された場合に、不正なカタログを削除する権利。

    • 不正ストリーミングの特定。これらはレポートおよびロイヤリティの支払いから除外されます。

    • 100% AI生成コンテンツの納品を禁止する契約条項。

    • エンドユーザー向けウェブサイトでの本AI基本方針の公開。

    • 従業員の意識を高めるための定期的なワークショップ。

  • 私たちはすべての答えを持っていると主張するわけではありません。私たちが認識している限界と直面している課題は以下の通りです。

    検出技術は不完全である

    特に部分的な人間の介入があった場合など、すべてのAIコンテンツを確実に特定できる信頼性の高いソリューションは今日存在しません。私たちは利用可能な最高のツールに投資していますが、この技術的な現実に対しては謙虚であり続けます。

    AIは規制の枠組みよりも速く進化する

    AIの能力は毎月進歩しています。法律、業界標準、そして私たち自身のツールも常に適応しなければなりません。この基本方針は、状況に合わせて進化する「生きた文書」です。

    不正行為との戦いは共同責任である

    いかに厳格なプラットフォームであっても、単独でAIによる不正を解決することはできません。私たちは音楽業界(レーベル、ディストリビューター、他のプラットフォーム)に対し、検出、ラベリング、透明性のための共通標準に向けて協力することを呼びかけます。Qobuzは自らの責任を果たしますが、この戦いは集団的なものでなければなりません。

  • 2026年1月付けバージョン。

    この基本方針は、技術的および規制上の進展、ならびにユーザーやチームからのフィードバックを組み込むために、定期的に改訂されます。

 1. European AI Act: European regulation that governs the development and use of artificial intelligence systems, classifying them by risk level, and being transparent with the end-users  about the AI assisted services when there is an interaction, such as the chatbot.

 2. GDPR: General Data Protection Regulation. European regulation that governs how companies collect, use and store personal data of European citizens.

3. For more details, refer to section 4.